« 久々体調が良い | Main | リスト »

July 05, 2005

子供を見ながら考えた

・「クローズアップ現代」で,アフリカの危機的状況を見る.経済の破綻と,AIDSでの死者の増加が,子供の生活にダイレクトに反映している実情を眺め,暗澹とした気分になる.
 サハラ砂漠以南のアフリカ諸国が抱える対外債務は550億ドル,日本円にして60兆円強.これを多いとみるか少ないと見るか.現在サミットで,この債務を棒引きするかどうか議論がされている.債務放棄をした場合の先進各国のダメージももちろん分かる.それでも,日本の財政赤字の10分の1にも満たないのだ.ちなみにこれらのアフリカ諸国では,一人当たりの一日の消費額が,1ドルを割り込んでいるのはざら.いかに地球の限られたところに富が分配されているかがわかる.すべなきものか,よのなかのみち(山上憶良:万葉集巻五)

・今年は小学校に勤める元学生と話す機会が多い.話の中から見えてきたもの一つとして「昨今の小学生は,何でも先生を呼ぶ」ことのようである.ちょっと擦りむいても,友達の誰かと揉めても,何かにつけ先生のところに駆け込むらしい.また先生も,一つ一つ児童の話を聞いては,丁寧に解決するとのことである.確かに最近の小学生は,無邪気というか,一つ一つ親や先生に報告しながら行動するようにも思える.
 25年ほど前になった私の小学校時代に比べれば隔世の感がある.そもそも先生のところに駆け込めば「先生に言いつけた」ことになるし,親や先生に自分のことを逐一報告するということもなかった気がする.先生も先生で,揉め事の結果児童が駆け込んできても「そう,じゃあ〜してって言ってらっしゃい」で,結局は子供たちの間で解決をさせていたような.つまりは「放っておく」ことも少なくなかったように思う.それが良かったか悪かったかは置いておいても,「昔と違ってきたなあ」位には言える気がする.
 気になることは,子供が自分の力で解決しようとするスキルの低下なのではないかということ.昨今の学校教育の一大テーゼとして「生きる力」の涵養がある訳だが,実際は先生が丁寧に解決したり,親が乗り出したりと,ベクトルの逆方向に進んでいるような気がしてならない.別の言葉で言い換えれば,「子供が自分の力で『ケリ』をつけられなくなった」のではないだろうか.
 自分で責任や不条理を抱え,それでも自分の中でケリをつける.子供だけでなく,大人にもそれができる人物は減っているのではなかろうか.あるいは,現代は昔に比べ,その能力が求められているのに,それが出来ないというか.また,多少の不条理や不安を抱えていても,それはそれでしっかりと生きていくことの出来る大らかさとか,社会の余裕のようなものもなくなっているのではないかと危惧しないわけではない.

|

« 久々体調が良い | Main | リスト »

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/92639/4832779

Listed below are links to weblogs that reference 子供を見ながら考えた:

« 久々体調が良い | Main | リスト »