研究のサイクル
たまに公募の情報を見たりすると,最近はどこでも任期制を取り入れるようになったなあと思う。大学教員たるもの,研究も教育も疎かにしてはならじ,と思うので,これも時代の流れかなと思うのだが,これは気になる。
「本学は,任期制(1年おきに更新)をとっております」
心理学に限って言えば,1年で業績を上げるのはほぼ困難である。実験なり調査なりをして,それを論文にまとめるという作業は,1年程度は裕にかかるものである。これを投稿して審査に通しても,1年はかかる。最低でも2年,一つの結果をより詳細に検討するために,追試なんてしていたら,3年そこらはかかる。そしてもう一つ,「志の高い研究」とか,「新しい世界の開拓」などというタイプの研究をするならば,失敗の可能性も高いし,先行研究の精査も大変。もう少し長いスパンをおいて研究する必要があるのではないかと。
こうなると,採用される前に既に「ものになる研究」のストックを持って赴任しなくてはならないということになりますな。あるいは,研究になりやすい「ありきたり」なものを狙うとか。この辺が,研究の発展において微妙な足かせになっているような気がしてならない。研究費にせよ採用にせよ,3年とか5年とか割とショートなスパン以外に,単年度の予算は少ないが,10年くらいをスパンにする「のびのびした」サイクルのチョイスもあっていい気がする。
と,一つの研究がそれなりにまとまるのに「10年」かかった私の感想。
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