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July 10, 2006

ついに時効,大学の良識

 今夜12時をもって,悪魔の詩事件で非業の死を遂げた五十嵐筑波大学助教授の案件が時効になるのだという。15年経ってしまったのかという思いが去来する。
 事件が起こったのは私が高校3年のとき,これから受験しようという大学は随分大変なところだなあと思った。そのほか学生が関わる事件も起こったりして,色々複雑だったことを覚えている(だからといって,志望校を変える気などさらさらなかった。今思えばその「鈍感さ」は健全だったような気が)。それからだって,妻子を殺害した医師,サリンを製造した輩,入学直後に殺害された学生,決して明るい話だけではなかった。とはいえ,学生は実に「健全」であり,それで何か動揺した風でもなかった。まあ自分の大学で起こった「ちょっとした他人事」だったのだろう。みんな一応「論理的思考」のトレーニングを受けていた学生たちである。一事が万事ではないことくらい推論できたし,「賢く考える」ことが出来ていたのだろうね。
 深夜の事件で,今なら大学の夜間施錠くらいは実施されたのかもしれない。しかし,その後も大学は24時間営業。深夜に煌々と研究室の明かりがともり,朝には徹夜明けの院生が朦朧とコーヒーを買う大学。この気風だけは自慢していいなあと思う。そのくらいで志の揺らがなかった大学の方針は,やっぱり尊い。みんな真夜中まで良くがんばった。研究の合間にはお茶して色々話した。こっそり「恋する真夜中」でもあった。それが「がんばる個人」を育てた。そこだけとれば実にイイ青年期だった。
 徹夜のできる大学,色々大変なご時勢だが,このくらいは多めに見てもいいのではないか。それが五十嵐先生もきっと望んでいる大学だったと思うし。
 

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Comments

どもさんへ
本当に over past decadesだよねえ。
卒論要旨の提出日,徹夜明けの朝食が牛久ラーメンか否かでパラと激しくやり合った日が懐かしいです(結局君が決め手でロイホだったけど)。もうロイホもなくなったけどね。

Posted by: nikata | July 11, 2006 at 10:51 AM

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