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October 24, 2006

学級の社会的構造(12月号)

荷方の教育実践知識「学級の社会的構造(12月号)」 

 授業は通常、「集団」に対して行うものである。この学級集団のなかでは、当然様々なコミュニケーションのやり取りがある。この場において、生徒等は社会的欲求の充足・抑制、集団における役割の遂行、集団目標・規範の下での行動調整を学ぶ。
 近年の研究では、個々人の行動が常に本人以外の他者にさらされることによって、一人ではできなかったことができるようになったり、また緊張して逆にできなくなったりする。これを社会的促進・抑制といい、大いに利用したいところである。

 また最近アメリカの人類学者レイブ(Lave)らは、初心者がその集団のなかに参加し、実践のなかで実に効果的に知識・技能の修得が行われることを指摘し、これを正統的周辺参加(legitimate peri-pheral participation:LPP)と呼んでいる。LPPでは、知識・技能の低いものが、高いものと一緒に課題を処理するなかで、高いものの技術を観察し、しだいに自分でもできるようになる。いわば部活動における「先輩をみて後輩が成長する過程」に近い。学級においても、生徒達の活動の中に、このような側面が頻繁に見られる。「騒がしい」と指導するのもいいが、一度利用してみることもよいだろう。
 ちなみに、筆者の学級で、2年間の間で生徒の字が非常に美しくなったことがあった、何を指導したわけではないが、筆者の美しい(??!)字を生徒がそれなりに目標にして、書き出しただけのことである。LPPの実践が、ここにはあったことになる(かもしれない)。

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