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October 02, 2006

カツ丼学概論 第4講「カツ丼における栄養学的考察」

第4講「カツ丼における栄養学的考察」

 「カツ丼でも食って力つけるか!」とは日常においてしばしば耳にする光景である。このことから判るように、カツ丼はスタミナ源として広く認知されている。この認知度はレバニラ炒めが持つそれとほぼ同等であると考えてよいだろう。しかし、レバニラ炒めとの大きな差異として、レバニラがしばしば「スタミナ源だから食べる」という高い目標性を持つことに対し、カツ丼はあくまで「カツ丼を食べたい」という動機が強いことである。
  レバニラは、「最近ちょっと疲れ気味だなあ」と個人が感じた際に、なぜか目の前に認識されやすい。それはレバニラが、「僕って栄養価が高いんです。ほら、レバーもニラもビタミンAがこんなにあるんですよ。にんにくはアリシンがビタミンB1の活性を助けるし。え、食べないの?そんなことで大丈夫なの。ほら、食べなさいよ!」と脅迫する向きさえある。そうでなければあれほど食べにくい(苦手な人が多い)レバーが市民権を得ることもなかっただろうとすら思われるのである。私はレバニラは「脅迫性の強い食品」と考えている。
これに対してカツ丼は、そのような脅迫性が小さい。そもそも肉を食うという意味以上に本当にどのような栄養価があるかもわかっていない人が多いのではないだろうか? 

 レバニラは、「最近ちょっと疲れ気味だなあ」と個人が感じた際に、なぜか目の前に認識されやすい。それはレバニラが、「僕って栄養価が高いんです。ほら、レバーもニラもビタミンAがこんなにあるんですよ。にんにくはアリシンがビタミンB1の活性を助けるし。え、食べないの?そんなことで大丈夫なの。ほら、食べなさいよ!」と脅迫する向きさえある。そうでなければあれほど食べにくい(苦手な人が多い)レバーが市民権を得ることもなかっただろうとすら思われるのである。私はレバニラは「脅迫性の強い食品」と考えている。
これに対してカツ丼は、そのような脅迫性が小さい。そもそも肉を食うという意味以上に本当にどのような栄養価があるかもわかっていない人が多いのではないだろうか? 
「カツ食って勝つ!」的な只の語呂で食する向きも多いかと思われる。
 しかしである。やはりカツ丼は「スタミナの象徴」なのである。カツ丼の研究を目的とする本講では、やはり正確な議論が必要なのは言うまでもない。そこで、ここではカツ丼の持つ栄養価について考えてみたい。

1 米飯 
 「四訂食品成分表」によると、一合の精白米の熱量は569.6kcalであり、ビタミンB1は0.48mg、B2は0.08mgである。カツ丼に使用される米飯の量は0.75合から1合程度と目されるので、それに応じての熱量があろう。

2 豚肉
 通常使用されると思われるロース肉は、脂身が10%の場合熱量は100グラムあたり314kcal。たんぱく質16.5g、ビタミンB1は0.86mg、B2は0.16mg、ナイアシン5.7mgである。トンカツをあげる場合これに10〜15グラム程度のパン粉(37.2〜55kcal)、油脂(約100kcal?)を加えることとなり、100グラムのトンカツが作られた場合、なんと一枚で約450kcal近くになる。

3 卵
 ここでは豪勢に全卵M2個を使用したと仮定する。熱量は168.4kcal、たんぱく質は12.8グラム、ビタミンA効力は666IU、ビタミンB1は0.08mg、B2は0.5mg、ナイアシン0.2mgである。やはり卵は栄養価が高い。

4 野菜類
 これはちょっとばかり難しいですねえ、なんといってもバリエーションがありますからねえ。そこで、玉ねぎ20グラムと三つ葉3グラムを使ったと考えましょう。
 玉ねぎは熱量7kcal、、ビタミンB群は微量なので割愛、ビタミンCが1.4mgということになる。三つ葉は熱量もビタミンB群も微量。ビタミンA効力が30IU、Cが0.6ミリグラムということになる。
 何といっても量が少ないからね。ビタミンCはその上熱で失われやすいので、ほとんど摂取できないでしょうねえ。

総合的考察
 これらを総合した場合次のような結果となる
 熱量(米飯0.75合、カツ肉100グラムの場合)1030kcal、ビタミンA群700IU(一日所要量の35%)、ビタミンB1は1.42mg(130%)、B2は0.74mg(50%)、ナイアシン6.0mg(40%)である。
 熱量が非常に大きいと思われる。これが栄養源の由来とも推測される、実際の熱量はほぼ800〜950kcal程度なので、やはり仮定に問題があったのではないかと危惧される。それにしても高い栄養価である。
 特筆するべきはビタミンB群の充実度。B1は糖質の代謝を促し、B2はアミノ酸・脂質・糖質の代謝に必要。ナイアシンは体内の酸化反応にかかわっているらしい。なるほど、カツ丼を食べると摂取した栄養がよく取り込まれると考えられる。これがカツ丼のスタミナ源説を裏付けるひとつの論拠であるといえよう。
 また、肉類を摂取するとエネルギー代謝が増加し(特異動的作用という)、体温上昇をきたす。体温の上昇は活動性を高めることからも、スタミナ源説を裏付けることができよう。故に、やはりカツ丼は「スタミナの源」なのである。
 ただし、カロリーの過摂取は肥満の原因となる。脂肪や卵類の大量な摂取はコレステロール値を増加させる危険がある。また、最も問題としたいのはビタミンCの不足である。できることなら生野菜や果物によってビタミンCの摂取を心がけたい。

(課題)
 自分の周囲で、カロリー表示がなされているカツ丼の熱量を求め、その平均値を産出しなさい。もし、関東と関西、ファミレスとその他の店など、条件群で比較が可能な場合、その平均値に差が見られるかについてt検定を行え。提出の場合、評価に加味する。

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