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April 16, 2011

弁護系近所の中華料理店

 休日出勤。何か腹にいれねばと,近くにある中華へ。日本中どこにでもある,ラーメンがあってチャーハンがあって餃子があって酢豚がある,みたいな店。厨房が油まみれになっていて,親父が汚れた白い上っ掛け着てる店。ラーメンが350円だったり,餃子が250円だったりの店。
 ラーメンがありきたり。魚介系だの家系だの,そういうものとは別次元だけど,「ああラーメンだなあ」と思う。麺のコシとか背脂の量とか,頭使わずに食べられる。親父の態度にひれ伏さなくてもいい。餃子もところどころ皮がくっついてなかったり,妙に焦げちゃったり,でもそれで文句なし。餃子って美味しいなあと思える。チャーハンなんてパラパラしてなくて,みじん切りのニンジンなんか入っていて,どうみてもツッコミどころ満載なのに,それでも「あんな3人分もいっぺんに作って凄いなあ」とか妙に応援したくなる。
 なんか流行りのラーメン屋とかだと,カウンターの向こうと斬るか斬られるかみたいな殺伐とした気分の客が一杯いるのに,こういうところは平和。お互い自分の欠点を弁護しあって,なおかつ温厚。みんながみんなで庇い合っている雰囲気。オバちゃんが大事そうに天津麺とか食べてて,日本ってなんて良いところだろうと思ったりする。家族連れで賑わう王将とかとも違った趣。偉そうじゃなくて良い,偉そうにしなくても良いところが良い。水なんてご自由にって書いてあるのに,時々手のあいた奥さんが「どう?」とか言って持ってきてくれるのが嬉しすぎる。

 こういう店でも不思議なこと1つ。ラーメンやチャーハンはあれほど安いのに,どうしてエビチリとか酢豚は880円とかしっかりした値段なんだろう。王将だと450円位なのに。単品にライスつけると途端に1000円コース。いつも手を出すのが何となくためらわれる。
 「めんどくさいから,あんまり頼まねえでくれよ」とかいう感じなんかね。それとも,「本式の中華で修業してて,一応良いもん出せるんだい」とかいうプライドなんかね。その分,量とかもちょっと多かったりする。奥さんが「すみませんねえ,時間かかっちゃって」みたいなまた弁護系に走ったりして。そこだけとても不思議。肉野菜炒めとかはまだたまに見るけど,エビチリなんて食べてる人見たことない。材料の仕入れと管理とかどうするんだろうか。

 牡丹花は 咲き定まりて 静かなり 花の占めたる 位置の確かさ(木下利玄)
 
 いつも静かに営業していて,定まった感じで,その揺るぎない地位を密かに隠す近所の中華料理店。最近こういうところの方が好きなのかもしれない。

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Comments

いい感じのお店ですね♪

そうそう、なんでそれ高いの?

ってメニュー、ありますよねw

でもそんな雰囲気のお店って、落ち着いていて

気が楽でいいですね☆

文章から、すごく伝わるものがあります。

素敵です。

Posted by: さぁたん | April 17, 2011 at 09:42 PM

>さあたん さま
 そうなんですよ。この年になると,とんがった美味しさより
 やわらかさ。みたいなものに惹かれます。私だけですかね。

Posted by: nikata | April 18, 2011 at 01:48 AM

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