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August 15, 2015

デザインのオリジナリティとは何か?

最近の講義で,デザイン科の先生がデザインを次のように説明した。
 「既にあるものを組み合わせて新しいアイディアを生み出すこと,それがデザイン」。
 この時のアイディアという言葉はかなり広義の意味かと思う。われわれが何かを生み出すというのは,既存のものをベースにしない限り存在しない。そこが一番の核心だと思う。
 「元になる何か」それがなければ何も作れない。素材であれ,モチーフであれ,何もないところには何もないのだ。
 私はといえば,デザインは人間によって世界に与えられた「工夫」だと言っている。われわれにとって善きもの・美しきものにするための工夫がデザインである。
 既存のものの組み合わせで,しかもそれが工夫として成立する。この2つを併せ持つものは,多いとはいえ無限ではないのだろう。当然ながら,みんなにとって良いものは自ずとその範囲が決まる。それぞれが似通ってくることはある程度許容されるべきことなのかと思う。
 許容されない条件は一つ。明らかに他者の作ったものを剽窃(パクって)している。そして作者による工夫(改変)のあとが見られない。
 先人のものをモチーフとして作る。素材として利用する,アイディアとして使うというのは,厳密には剽窃ではない。それを言い出せば,扇風機のような家電や携帯電話の形など,パクリ以上に近接した「見た目と機能」だ。
 デザインはアートではない,時としてアート(芸術)的な要素を強く持つことはあるが,基本は工夫を伴うモノの産出である。ここ数日の「パクったデザイン」の話題を見ていると,議論に参加しているヒトの中には,本来のデザインの捉え方からちょっとズレているのではないかと思うフシがある。オリジナリティというのは,「全く見たことがないものを見せる」ことではなく,「新たな工夫がそこにある」くらいに思っていたほうがいいのかもしれない。
 写真はうちの大学のデザイン工房。車だって,無限にデザインできるものではない。大抵の場合,車輪は4つであり,その世界から簡単に抜けだすことはできない。

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